Die
Luftbruecke - Nur der Himmel war frei(2005)★2006.01.10掲載
ディー・ルフトブリュッケ、ヌァ・デァ・ヒメル・ヴァー・フライ
監督:Dror Zahavi(ドロ−ル・ツァハヴィ)
出演:ハイノ・フェルヒ、ベティナ・ツィマーマン、ウルリッヒ・ネーテン、ウルリッヒ・トゥクァー、カタリーナ・ヴァッカーナーゲル、
ミヒャエル・グヴィスデック、レオ・ナタリース、ヨアヒム・パオル・アスベック、ミゼル・マティチェヴィッチ、他
終戦後、夫は戻ってこなかった。 ルイーゼとターナー ターナーとクレイ(トゥクァー) 取り残された母子、ミヒャエルとルイーゼ
ドイツは毎年、経済問題、失業問題など深刻になってきているが、こういう時に「如何にして危機を乗り越え、成長してきたか?」といったテーマの実話がよく映画化される。この作品も「ベルリン閉鎖」と救済にまつわる実話である。第二次世界大戦終戦後、1948年3月、西側6カ国(アメリカ、イギリス、フランス、ベネルクス3国)はロンドンでの外相会議で西ドイツ地域に連邦政体を作ることで合意した。ソ連はそれに抗議し理事会をボイコットする。これを契機に、6月20日、米英仏の西側3国は、新ドイツ・マルクを発行する。ソ連占領地域でも、西に2日遅れて、東ドイツマルクが導入されるが、購売力で劣りソ連は政治的に対抗処置を取るために、6月24日、西側3国の管理下である(西)ベルリンと西ドイツとの陸上交通を閉鎖してしまう。3国は西ベルリンの230万人を救うため、必要な物資を空輸でまかなう事した。ベルリン閉鎖が解除されるまでの15ヶ月間、毎日休みなしに飛行機が飛び交い、この空に橋が架かったような光景が「ルフトブリュッケ=空の架橋」といわれている。延べ27万回、総量183万トンの食料や燃料、医薬品が運ばれベルリン市民は危機を乗り越えた。映画では、実話に加えて、「空の架橋」の指揮をとったアメリカ軍のジェネラル、フィリップ・ターナー(フェルヒ)と戦争で軍医である夫アレックス(ネーテン)を失ったターナーの秘書ルイーゼ(ツィマーマン)との恋。亡くなったと思っていたアレックスの帰還と家族の再建、医者への復帰。ルイーゼの親友で美容師のレニ(ヴァッカーナーゲル)とアメリカ人パイロットとの恋。結婚直前に墜落事故死するパイロット。ルイーゼの暮らすベルリンの一角での近所の人たちの戦後の暮らしなど多彩に描写されている。(MICK) |