Comedian
Harmonists(1997)★2003.02.21掲載
コメディアン・ハーモニスツ
The
Harmonists 輸入版
監督:ヨゼフ・フィルスマイァー
音楽:
ハラルド・クローザー
出演:
ウルリッヒ・ネーテン、ベン・ベッカー、ハイノ・フェルヒ、ハインリッヒ・シャーフマイスター、
マックス・ティドフ、カイ・ヴィーズィンガー、カティヤ・リーマン、オットー・ザンダー、他
戦時中に売り出したユダヤ人とドイツのコーラス・グループ、コメディアン・ハーモニスツが、戦争によって引き裂かれて消滅していった過程を実話を元に映画化。
1927年ある1人のユダヤ人男性が、リーダーとなってピアノ演奏に合わせて男性5部合唱
を試みます。ポーランド人1人、ユダヤ人2人、ドイツ人3人でグループを作り、風変わりな、コメディー風に仕上げた歌で、観客を楽しませ、どんどん人気が上がっていき、ヨーロッパやアメリカ、ベルリン・フィルハーモニーなどでコンサートを行ない大スターにのし上がっていくのですが・・・1935年に解散します。 問題は、ユダヤ人でした。グループのうちの1人のドイツ人は、ユダヤ人女性と結婚するためにユダヤ教を受け入れ、他の2人のユダヤ人同様。ナチの旗が掲げられた各地劇場や公共施設で歌うことができなくなりました。しかし、彼らには「グループは解散したくない。揃って出演するのでなければ、出演を断る」という、固い友情がありました。しかし、軍隊の前で歌ったときは「ユダヤ人出て行け」と、罵倒され、また、ドイツ独特のドイツを賛美する歌を歌うようにリクエストされ、そのようにしなければならず、「私の故郷ドイツ」と言う歌詞の入った歌を歌うのはユダヤ人にとって苦痛でした。正式にユダヤ人の立ち入りを禁止する公文が出たその日、彼らは、コンサートを放棄しようとしますが「観客のために、歌おうではないか!」と、最後のコンサートを迎えます。リーダーが観客の前で、「ユダヤ人の歌を聞きたくない人は出ていってくれ」と言うと、ナチ党を支持している人が数人出て行きました。そして、一曲歌ってその場を去り永遠に、コメディアン・ハーモニスツは消滅します。その後、ユダヤ人3人とその家族はアメリカへ逃亡、他の3人はドイツに残ります。(Mick)
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